今回は、夏椿こと “沙羅の木” をご紹いたします。
夏椿の花といえば、実は、親方が一番好きな花!
数十年前に、「そうだ、京都行こう」のCMで、
妙心寺 東林院に咲くシャラの木を見て一目惚れし
その2日後には、実物を見に京都へ行ったそうです。
分類 | ツバキ科 ナツツバキ属 |
樹形 | 落葉高木 樹高10~15mほど |
原産 | 日本 |
開花期 | 6~7月 |
花色 | 白 |
別名 | ナツツバキ |
シャラの木とは?
沙羅の木(シャラノキ)別名「ナツツバキ・夏椿」とも呼ばれ、
初夏の頃に、ツバキによく似た白い花を咲かせることから、この別名が付けられたとされています。
同じツバキ科ではありますが、冬に花を咲かせるツバキとは種類が異なり、
花以外の部分(木肌・葉など)は、あまりツバキには似ていない。
一日花という特徴を持ち、開花した花は当日~翌日には、花を落とします。
花を落とすときは、ツバキと同じように花の形を崩さないままぽとりと地面に落ちることも特徴的。
また、樹木の幹は、独特のまだら模様でツヤツヤと美しい赤褐色をしている。
冬には葉を落とすものの、新緑や紅葉、木肌も美しく、秋には実もなることから、
一年を通して観賞庭木として需要が高く、玄関前などにシンボルツリーとして用いられることも多い。
ツルツルとした木肌が特徴的です。
花言葉
「愛らしさ」「はかない美しさ」
白い花が清楚で清々しいこと、
一日花という短命さから由来する。
生育環境
日本原産で耐暑性・耐寒性はありますが、
半日陰~日陰を好む植物ですので、直射日光や西日にさらされないよう、
常緑樹の横や半日陰の場所に植樹します。
本来は、栄養豊富で湿気のある山地に自生するため、乾燥しやすい土壌だと育ちが悪い。
剪定は最低限で済む樹木のため、自然樹木を楽しむ木として親しまれています。
シャラノキの歴史
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。」
”平家物語”の冒頭の一説です。
「どんなに勢いの盛んなものも必ず衰える時がくる」という意味を持つとされるこの一文。
日本の美しい名文として知られます。
ここに出てくる、”沙羅双樹(サラソウジュ)”という植物が、日本のシャラノキに例えられます。
”沙羅双樹” は、インドに分布するの木で、仏教においては重要な役割を持っています。
お釈迦様が最後を迎える時に横たわった場所が「2本の対になった沙羅の木の下」だったそうで、
その時に一度枯れてから、美しい白色の花が咲き乱れたという伝説が残っています。
ちなみに、沙羅双樹は、無憂樹(ムユウジュ)、印度菩提樹(インドボダイジュ)と並び、仏教の三大聖木とされています。
沙羅双樹とシャラノキは、別の樹木ではありますが、
シャラノキの名は、沙羅双樹に由来して名付けられたといいます。
今でも、日本の多くの寺院では「シャラの木」を沙羅双樹に代用して聖樹としているそうです。
ただ、沙羅双樹の木は、日本では育てにくいことから、
「実は、平家物語に登場する沙羅双樹の木とは、シャラノキのことを指していたのでは?」
という見解もあるそうです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、廣瀬造園の親方が愛するシャラノキ(ナツツバキ)をご紹介いたしました。
シャラノキは、その美しさと歴史的背景から、多くの人々に愛されています。
親方の愛するシャラノキの魅力を、少しでもお届け出来ましたでしょうか?
これからも、庭木の魅力や、役立つ情報を配信できればと思います。
また次回も、お楽しみに!
最後までお読みいただきありがとうございました。